日曜日、パリ近郊で行われる大きな蚤の市に行くつもりにしていたのに、ストでまさかの電車ストップ。本来なら払い戻しのできない安い前売りチケットを買っていたのですが、ストの場合は特例で返金してくれるというので駅まで出向きました。窓口のちょっとギャルっぽいお姉さんは、かったるそうに切符を見ながら「えー今日ストなの?知らなかったあ。日曜だし私も休みたーい」とブツブツぼやきつつ、隣のベテランとおぼしきおじさんに教えをうけて覚束ない手つきで返金処理をしてくれました。そんな様子をボーっと眺めながら、フランスっていい国だなあ〜、これが日本だったら電車が10分遅延しただけでも駅員さんが突き上げをくらって乗客に平謝りしてるのに・・・と妙に感慨深く思ってみたり。
さて予定が狂って時間が余ってしまったので、真っ直ぐ家に帰るのもつまらない気がしてプレタ・マンジェというチェーン展開のカジュアルなカフェに行ったところ、レジでお金を払おうとした私に対して店員さんが「マダム、こちらはサービスですので代金は結構です」と一言。いかにも悪ふざけしそうな若者ならともかく、痩せぎすで眼鏡をかけた真面目そうな女性だったので、咄嗟のことに意味が分からず、頭の中が?状態に。そんな私を見て彼女は隣の同僚に「ふふ、マダムが驚いて固まってるわよ」と耳打ちしています。まさかと思って「これってどっきりカメラですか?」と聞きながら頭上をきょろきょろ見回してみたのですが、「いいえ、我々のお客様に対する感謝の気持ちを表しているだけですよ」と、本当にお金を払うことなくコーヒーを戴いてしまいました。今思い出しても何が何だか分からない謎体験。本当にフランスは不思議な所です。
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